– 目次
- オーダーメイドについて
- パターンオーダーとは
- セミオーダーとは
- フルオーダーとは
- パターンについて知る
- オーダー前の準備
- 生地を選ぶ時のポイント
- オーダー進行後
- オーダー完成後
- お店選びのポイント
- オーダーメイド服を選ぶ人々
- まとめ
はじめに
スーツをはじめとしたオーダーメイド製品を長らく扱っていると、初めてオーダーメイドされる方に対してはお店側からすると当たり前の事が当たり前ではなかったりします。
オーダーメイド自体が初めての場合はお客様自身もそれなりの費用で何でも簡単にオーダーで作れると思っている方も少なくありませんし、当たり前ですが分からない事だらけだと思います。
そういったミスマッチを解消するためにも、改めてこれからオーダーメイドを初めて購入検討される方へ向けて、できるだけ専門用語は避けてオーダーメイドについて簡単に説明しておきたいと思います。
もう何度もオーダーしているよっていう方はスルーして頂いて結構です 笑
それと読んで頂く前に伝えておきたいのは、あくまでも情報の一部であって全てのオーダーショップに該当するわけではありませんので、その辺りは1ショップからの参考程度に読んでもらえればと思います。
言葉に関しても出来るだけ噛み砕いて書いていきたいと思いますので宜しくお願いします。
オーダーメイドについて
商品は多岐に渡りますが、「オーダーメイドしよう!!」と決めた際に、初めてオーダーする方は正直オーダー店に行けば何でも作れると思っている方も少なくないと思います。
全てのお店でそんな事はありませんので、ご自身のオーダーしたい商品と予算と納期について検討し、ご自身の要望に合ったオーダー店を選ぶと良いでしょう。
大まかにオーダー形式の種類を書きたいと思いますが、よく言われるオーダー形式は3つです。
一般的に言われるのは「パターンオーダー」・「セミオーダー / イージオーダー」・「フルオーダー」の3種類です。
ハンドメイド、マシーンメイドなどの種別もありますが、今回はかなりフランクに大分類についてお話ししたいと思いますので割愛します。
パターンオーダー
- 特徴 – 決まった形のデザインとサイズから選択してオーダー
- メリット – 納期が早く、価格も安い。
- デメリット – 決まったサイズ・デザイン以外での要望には応えられない。
セミオーダー(イージーオーダー)
- 特徴 – ある程度自由度の高いデザイン性とサイズ調整が可能なオーダー
- メリット – パターンオーダーよりも価格は高く、納期もかかるが注文に対する自由度が高くなる。
- デメリット – 特殊なデザインやサイズについては応えられない事もあり、要望が細い人には内容不足な場合もある。
フルオーダー
- 特徴 – 自由なデザイン設計とゼロベースからのサイズ設計。
- メリット – オーダーメイドの最終形なので、お客様の要望に合わせて自由な注文が出来るオーダー
- デメリット – 自由度が高い分は金額が高くなり納期も長期間かかる事が多い。
オーダーしたらいくらですか??
余談ですが、オーダーが初めての方から一番多いご質問が「オーダーしたらいくらですか?」です。
大体はホームページをご覧になっていない方が多いのですが・・・ご希望のアイテムと素材やサイズ感が分からない場合に唐突に価格を聞かれてもお伝えできません。
具体的なイメージを事前にお伝えした方が訪問後のミスマッチを解消できるポイントですので、ご希望内容詳細をお知らせください。
パターンって何?
そもそもパターンって何ですか?ですよね。
パターンとはざっくり言ってしまえば服の原型となる設計図です。
このパターンを元に生地が裁断され(生地を切る)→縫製(縫ってつなげる)→製品(完成品)となります。
つまりパターンオーダーという形式で言うと元々決まったパターン(原型)があるので、作る側としてはパターン作成の手間がかかりませんから(一番最初はかかっていますが)、作業時間の短縮と製品完成までのオペレーションが決まってくるので一般の方からすると「納期が早く、価格も安い」となる訳です。
なので、自分が作りたいデザインで注文したいと思ってもパターンが無い場合は作れませんので、新しくパターンを作る必要が出てきます。
分かりやすい例を挙げると、一般的な職種に使う仕事用のベーシックな白シャツであれば、生地もデザインも一般的な範囲におさまるのでパターンオーダーで対応が可能だったりしますが、●●●が着ていた映画の衣装を真似て作りたいとなると、新しくパターンが必要になる訳です。
なぜオーダーメイドを選ぶのか?
それはサイズが既製品だと合わなかったり、好みの生地を探して作りたかったり、細かいデザイン部分を自分の好みに変えたかったりするケースが大多数だと思います。
そもそもチェーン展開されているようなお店ですと、どこのお店に行っても同じ案内にする必要がありますから、効率の悪い一人一人違うパターン自体を作る作業が出来ないお店も多いです。
また、パターンを1から作る場合は元からあるパターンを流用するよりも価格は当然高くなります。
どちらに優劣がある訳ではなくオーダー受注形態の違いですので、ご自身に合ったお店を探すのが良いです。
一般的なデザインの注文であれば、使えるパターン数が多いお店であれば大体は対応できる事も多いですが、持ち込みデザインや特殊形のオーダー品は、まずパターン作成から必要になると思った方が良いです。
オーダー前の準備
既製品しか今まで利用してこなかった方の場合は、普段は実物の商品を見て触って試着して購入を決めていると思いますが、オーダーメイドの場合は全ての現物サンプルがある訳ではありません。
最初は不思議な感覚かもしれませんがバンチブックと呼ばれる生地の見本帳からベースになる生地を選ぶのが今は一般的です。
生地見本の種類は商品現物が無いかわりに、相当な数の用意があります。
- 既製品を購入する場合
→ ショップで実物商品を見て購入。
→ オンラインで完成した商品画像を見て購入。
これが、オーダーメイドになると
- オーダー品を購入する場合
→ 実物ではなく生地見本帳から選択。
という事で、生地の状態で仕上がりイメージを想像する必要があります。
「生地だけ見て選ぶ自信ないなぁ〜」という方も多いですよね。初めての方はもちろんです。
そのためのオーダーの準備という訳ですが、事前に準備しておくと良いのが下記です。
- お店の過去の制作実績などを事前に見てイメージを膨らませておく
- Web上でネット検索した上でイメージを作っておく
- 使用する用途や時期を明確にしておく
- 希望している商品に対しての予算感を明確にしておく
これだけでも結構違ってくると思います。
お店に行ってからは・・・
- 試着可能な商品で雰囲気がつかめるようであれば試着
- お店の店頭サンプルを参考にしイメージを膨らませる
- 生地見本は自分の腕に乗せるか顔付近に当てて肌色との相性や仕上がった時の色のイメージを膨らませる
生地を選ぶ時のポイント
初めてのオーダーの時は小さな生地見本を見て色を判断するので難しいと思いますが、パッと見て色が綺麗だからと思って仕上がると色が明るすぎたり派手すぎたと言う失敗をしないようにしましょう。
面積量が増える → 全体になった時に明るく見える
これは鉄則のルールですので、もし明るい色を選ぶ予定の方は感覚的に半歩引いたくらいの明るさで選ぶと仕上がりが丁度良いと思います。
※あくまでも当店がいつもご案内する色の選び方としてのオススメですので、別の店舗でオーダーされる方はそのお店の方のお話をきちんと聞いてください w
色の選び方のポイント
欲しい色に、もちろんなると思いますが、用途・コーディネート・手持ちの服のバリエーションなども考慮して選ぶと良いです。
あとはオーダーあるあるですが、予定していた色よりもビビッときた生地を見つけてしまい当初の予定と違う色で注文してしまう事も結構あります。
それはある種出会いではありますので、一期一会を楽しめる方は予定と違う色でも良いでしょうし、きちんと用途などが定まっている方はTPOに添った色で選ぶのが良いと思います。
また、メインで着用する季節に合わせた素材感もそれぞれ用意がありますので、「できるだけ長い期間着たい」、「暑い夏に着られる素材が良い」、「ストレッチが効いていて楽な素材が良い」など、希望を明確にしておくと素材選びが容易になります。
オーダー進行後
しょっちゅうではないですが、家のリフォームや車のカスタムなんかと一緒で初めてのオーダーの方は特に注文後に色々と変更希望を出される事があります。
注文後に良くある事例・・・
- 表地の変更をしたい
- 裏地の変更をしたい
- ボタンの変更をしたい
- デザインを変えたい
- サイズを変更したい
「あれもいいなぁ〜」「やっぱりこうしてみたい」「サイズ変更しようかなぁ〜」
店主も洋服含めて色々とオーダーした事はあるので、気持ちは分かりますが対応できません。
例えば生地なんかでも、ご注文後にメーカーにオーダーし反物と呼ばれる大きい生地から必要分がカットされます。
やっぱり要らないよって言うわけにはいかない訳です。
サイズについても折角店舗にご足労頂いて直接採寸しているので、店舗にいる時にしっかり確認して完了したほうがお互いに納得がいくものが仕上がります。
あとは進行後に変更作業が入ると、確認不足で思ってもいなかったミスが発生する可能性もなくはないです。
もちろんお店側としてはそうならないように進めますが、イレギュラーな対応になる訳です。
注文前にオーダーに向けた事前準備をしてイメージを作り、当日にしっかりと注文内容の確認をしましょう。
当店でも規定を定めていますが、お店事に決まりがあったりしますので事前に確認しておく事をオススメします。
LifeStyleOrder – > 特定商取引について
結果的にオーダーメイドのような形態が気に入った方は、1着目にあれもこれも詰め込むよりも、正直な所はいつかくる2着目3着目のオーダーへ楽しみをとっておいた方が気が楽だと思います。
少しずつ自分のオーダーメイドスタイルを構築していくのも、オーダーメイド特有の楽しみの一つです。
オーダー完成後
希望の商品が出来上がるとやっぱり嬉しいです。
自分で選んだ生地や裏地で仕上がった製品を見ると既製品とは違う喜びがあるはずです。
お渡し後には、より長く着て頂くために修理も可能です。
完成後も長くお付き合い頂く為のアフターフォローにあたります。
受け取り後に発生する事
- 体型変化 (太った・痩せた)
基本的に詰める方が好ましいですが、大体が太ると言うケースでしょう。
太ってしまった場合は生地の縫い代(余りの部分)で出せるだけの量が限界値となります。
一番多いのがウエスト周りの肥大ですが、パンツのウエストは完成後4〜5cm程度は出せます。
箇所により出せない箇所もありますので、不安な箇所があれば事前に確認する事をオススメします。
- 破損
破損箇所と状況により対応可否が異なります。
縫い目のほつれ → 縫い直しで対応可。
生地の破れ → 特殊修理 (かけはぎ・ミシンたたき) で対応可能な場合もありますが、大きく破損している場合は作り直しでないと対応できない場合がありますのでご注意ください。
- 経年劣化
これに関してはどうしても起こりますが、作り直しの際は同じ生地在庫が必要となりますので期間が経ってしまっている場合は同じ生地が廃盤となり生地の手配が出来ない場合も多いです。
また、生産ロット(単位)が異なる場合は色の違いが出てしまう場合もありますので、実際の生地と比較してから作り直しを進める事をお勧めします。
※着用が進み素材によっては、色が変色している場合もあります。
- 着用可能期間
「どのくらいの期間着る事ができますか?」これもオーダーメイドが初めての方に良く聞かれる質問です。
答えは「どのくらいの頻度で着用するか」で変わってきます。
生地自体の耐久性は高くても週に1回使う方と週に3回使う方では全然違います。
また、扱い方も個人差がありますので「何年着れます」と言うのは難しいので、使い方について事前の相談を適した素材選びをしていくのがオスススメです。
- 長く着用するために
日々のブラッシングでの手入れ。
間隔をあけての着用。(連続着用を避ける)
シーズン終わりのクリーニングなどのメンテナンス。
シーズンオフ時の適正な保管状態などが大切です。
お店選びのポイント
個人的には結構重要なポイントかなと思うところを4つ書きます。
- 自分の好きなテイストの商品が作れそうか
- ホームページで制作実績が見れて、どんな服が作られているか確認できるか
- 感覚を含めた接客担当者との相性
- 作りたい服と自分の予算感がマッチしているか
結構SNSやホームページを見ていると、自分が好きな感じのお店なのかどうかって判断がある程度つくと思います。
逆にきちんと見ないでから訪問するとイメージと違ったと言うことになりかねませんので、事前の下調べをオススメします。
オーダーメイド服を選ぶ人々
一体どんな人がオーダーメイド服を作っているのか気になるところですよね。
当店で言うと20歳〜70歳までお客様がいます。性別問わず。職業もバラバラです。
学生、主婦、会社員、自営業、経営者の方など様々です。
なぜオーダーメイド服を選ぶのか?
- 自分の体型に合わせて洋服を作れるから
- 既製品には無い色柄や素材を選べるから
- オリジナルのデザインで作れるから
- お店のスタッフと気が合うから
など様々です。
まとめ
かなりザックリとですが、まとめると・・・
①作りたい服 → 生地・デザイン一般的 → パターン対応可 → 費用は抑えられる
②作りたい服 → 生地・デザインが特殊 → パターン対応不可 → 費用が上がる
挙げるとキリがありませんが、実際のオーダー例で見てみると・・・
- 黒無地のスーツ
→定番色なので素材バリエーションも豊富で費用も安い生地から高額な生地まで幅広い。
- デザインの入ったブラウス
→ 一般的なドレスシャツ(ビジネス向け)では無い → パターン作成 → 費用が高くなる
- ビジネスシャツ
→ 一般的なデザインや生地 → パターン作成不要 → 費用が抑えられ納期が早い。
- 持ち込みデザインや特殊なコート
→パターンオーダーで対応不可 → パターン作成 → 費用が高くなる。
- 生地を2種類使うジャケット
→2種類分の生地を使用しロスが増える事も多いので割高になる。
ケースによって異なりますが、ある程度の法則がありますので自分の作りたいオーダーメイド服が希望しているお店で制作が可能であるかどうかと、費用感や納期について事前に問い合わせる事をお勧めします。
ホームページに大体の目安金額は提示していますが、当店でも以前にかなりご希望内容が細かいオーダーコートを5万円くらいで作ってくれと言ったようなミスマッチなご相談が過去にありました。
問い合わせの際は言葉で説明が出来ない方がほとんどだと思いますので、不安であれば視覚的に分かりやすい画像なども送るのがオススメです。
これからオーダーメイドを検討されている方は、どこから始めて良いか分からない方も多いと思います。
まずはホームページの制作事例などをしっかりと見て、お店の事を知り自分の要望を考え伝える事が重要だと思います。
オーダーメイドが初めてのお客様も大歓迎ですのでお気軽にご相談ください。
ご予約お待ちしております。
店主
– 目次を振り返る・・・
- 初めてのオーダーメイドについて
- パターンオーダーとは
- セミオーダーとは
- フルオーダーとは
- パターンについて知る
- オーダー前の準備
- 生地を選ぶ時のポイント
- オーダー進行後
- オーダー完成後
- お店選びのポイント
- オーダーメイド服を選ぶ人々
- まとめ
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お客様へのお知らせ
当店は完全予約制となりますので、飛び込みでのご入店はご遠慮下さい。
- 店内への飲食物持ち込み及び飲食はご遠慮ください。
- 店内に貸出用トイレ・授乳室・オムツ替えスペースのご用意はございません。
- オーダー品以外の小物商品はオンラインショップでのご案内となります。
※オーダー対応が不要な小物既製品は店頭ではご予約を受け付けておりません。
オーダーに関する概算見積もり・ご希望品のオーダー可否などをお問い合わせ予定のお客様は
事前に下記の「よくあるご質問」を必ずご覧の上でお問い合わせ頂きますようお願い致します。
Shop Information
【重要】移転のお知らせ
※2023年6月10日以降は下記の店舗での受付となります。
- 目黒店舗最終営業日 2023/6/4(日)
- 移転休業期間 – 2023/6/5(月)〜6/9(金)
- 白金台移転オープン日 2023/6/10(土)13:00〜
ライフスタイルオーダー / LifeStyleOrder
〒108-0071 港区白金台5-18-17
GOLDFOREST 1F(1A)
tel 050-6877-6280 / op11:00 〜19:00cl
毎週 月曜日・木曜日定休 (完全予約制)
※飛び込みでのご入店はご遠慮ください
※その他臨時定休は > 営業予定をご確認ください。
当店は東京 白金台駅より徒歩3分(東京メトロ南北線・都営三田線 – 出口1より)
JR目黒駅から徒歩10分の場所にあるオーダーメイド専門店です。
メンズ・レディースのオーダースーツ、シャツ、コート、その他製品のオーダーメイド。
ビジネススタイルからカジュアルスタイルのオーダーまで幅広くご注文頂いております。
結婚式のタキシード・ウェディングスーツなどのフォーマルウェアに関するオーダーも承ります。
オーダー品以外の小物はオンラインショップをご利用ください。